side-A

NIGHTFALL 2


あれから半年後、私は地元の私立大学に通っている。
彼とはもう会う事もないし未練も残っていない。
今、私の心にいるのは……

「亮治っ!いるんでしょ!」
私は海に向かって叫ぶ。
すぐに波の間から日に焼けた顔が出てくる。
「おう、楓か。ちょっと待て」

あの日、誰もいなくなったと思ったのは勘違いで、ただ岩陰にいただけらしい。
あれから時々海に行くと、亮治はいつも海辺にいた。
春が近づくと、砂浜にいるより海の中にいることが多い。
本当にこの海が好きらしい。

「楓も泳ぐ?」
「いやーだ。私は常識人だもん。5月には泳がないよ!」
「11月には泳ごうとしたくせに」
「うるさいー」

亮治は変な奴だ。
いや、常識では計れないというべきか。

「かえで」
「…ぅん……っ」
だけどそんな奴と付き合ってる私も変なのかもしれない。
「うっ…わぁ…やめっ…!!」

ばっしゃーん。

派手な水しぶきを上げ、二人一緒に波打ち際に倒れこむ。
私の真上で亮治が笑っている。

「もーなにすんのよっ」
「ははは。これで楓も仲間だ」
「亮治ぃ〜〜!まだ5月なんだよ?春なんだよ!?」
「違うね」
急に真面目な顔をして見つめる。
「なっ…何?」
そして、厳かに言った。
「平安時代は4月から夏だ!つまり5月は真夏だ!」
「それは太陰暦で、だよ!」

そのとき急に辺りが暗くなった。
それの正体に気がついたときにはもう、大きな音ともに海の中にいた。
海の可から見る太陽は揺らめいてとても綺麗だった。
そしてそれを背景に、私を捕まえているこの男がやけにかっこよく見えた。
約束なんかしなくても、この人とは永く付き合っていきたい。
そんなこと言ったら付け上がりそうだから、言わないけど。





















前作NIGHTFALLの後日談。
続きとは思えないほどの、馬鹿なだけの話。(苦笑
ルーズリーフがでてきたから…
日の目を見せようかと思ったのです。

ここだけの話。
この話は本当は某J〇NEに投稿しようと思って書いた作品。
つまり、楓は男の子だったんですよ……ハハハ。
でも、まあ、思ったんですけど。
BLのラブシーンを書くのはどってことないんですが。
男女のラブシーンはなにやらこっぱずかしいものが……(爆
なんででしょうね?
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